TECH BEAT Shizuoka 2024 AFTER BURNER#1 開催レポート
7月に開催された大規模ビジネスイベント「TECH BEAT Shizuoka 2024」で芽生えたオープンイノベーションの意識をさらに深め、具体的な共創関係を構築するための年間プログラム第一弾として「TECH BEAT Shizuoka 2024 AFTER BURNER #1:BIZ meets ARTs!〜アート思考で経営者脳を拡張・活性化せよ!」を開催しました。
今回のイベントでは「ビジネス×アート」をテーマとして掲げ、TECH BEAT Shizuokaのプロデューサーである西村真里子氏、堀内健后氏に加え、静岡県が運営するイノベーション拠点「SHIP」の鈴木稔氏や、アートを活用してビジネスや地域の課題解決を目指す「アーツカウンシルしずおか」の鈴木一郎太氏をゲストにお迎えし、「学び」から「行動」までを体験できるプログラム構成としました。
会場は静岡市葵区人宿町に新たにオープンした「ヒトヤドホール」。元は地元劇団の劇場として活用されていた「人宿町やどりぎ座」を改築したこの施設に、県内企業や大学関係者、アート・クリエイティブ産業関係者など、様々な背景を持つ参加者が集まりました。
TECH BEAT Shizuoka 2024セッション振り返り
イベントは西村氏、堀内氏、鈴木一郎太氏のトークセッションからスタート。7月のTECH BEAT Shizuoka 2024セッションを紹介しながら、「なぜ、ビジネスにアートの視点が必要なのか?」を解説しました。アーツカウンシルしずおかのアーティスト派遣事業を活用した県内企業によるブランディングの取組などを事例に、課題を再定義する際には今までとは異なる視点から物事を捉える「アート思考」が有効であることを学びました。
エフェクチュエーションセミナー
続くセミナーでは、鈴木稔氏に「エフェクチュエーション」について解説いただきました。「エフェクチュエーション」とは、優れた起業家の意思決定実験から発見された思考様式で、手元にある資源や機会を最大限に活用し、新たな価値を創出する際に有効とされています。本田宗一郎氏など、日本の著名な起業家の具体的な事例を交えた紹介により、ビジネスにおける有効性がわかりやすく理解できました。
アート思考ワークショップ
ワークショップでは鈴木一郎太氏、西村氏が講師を務め、アルミホイルを使った個人ワークで「会社の中の自分の状態」を表現したのち、言葉を使わずにグループで意思疎通しながら共同で作品を作り、粘土、毛糸、紙コップなどを加えて、「AI時代に私たち人間が果たすべき役割」を表現しました。実際に手を動かして直感的に形を作り上げ、出来たものに意味づけをするという「エフェクチュエーション」や「アート思考」を実践的に学ぶことができました。
また、イベントの最後に実施した交流会では、グループワークで一緒に作品を作り上げた様々な業種の方々が楽しく語らい、新たなつながりが生まれていました。
参加者からは、「手を動かすことの大切さを再認識した」「とりあえずやってみて出来たものにどう意味づけするかという発想はビジネスでも生かせそうだと感じた」「アートは特別な人が特別な事をすることではないと認識できた」といった感想が寄せられ、非常に充実したイベントとなりました。
今後も「TECH BEAT Shizuoka 2024 AFTER BURNER」として、県内各地でイノベーションを促進するためのプログラムを展開していきます。お楽しみに!